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中高年に発症しやすい「シェーグレン症候群」とは?

辛いドライアイの原因?シェーングレン症候群とは

パソコンを多用する世の中になり、仕事でパソコンを利用することが多いOLさんなどの中には、ドライアイの症状に悩まされる人も少なくありません。
しかし、このドライアイの原因がほかの病気ということもあります。

ドライアイを引き起こす要因となる全身疾患にシェーングレン症候群があります。
このシェーングレン症候群は、免疫系の病気で自己免疫疾患の一種です。
症状としては目が乾く、口が乾燥する、全身の関節が痛むなどいずれも辛い症状です。

シェーングレン症候群の症状「ドライアイ」

シェーングレン症候群では目以外に、口、鼻、皮膚、とにかく全身の分泌栓が犯されていうため、いたるところが乾燥するという特性を持っています。

1933年にスウェーデンの眼科医が論文とした発表では乾燥性結膜炎として論文発表されたため、当時は注目されませんでした。
しかしその後、1940年に入り、日常診療で判断がつきにくい病気として、シェーングレン症候群があるとわかったのです。

この病気は生命にかかわることがない病気であり、失明などもほとんどない、ただ患者さんはドライアイの症状、目が疲れて重い、ごろごろする感じがあるなどの不定愁訴を訴えます。
口の乾燥については本人が乾いていると感じますのでわかりやすいのですが、目の乾燥の場合、本人が直接的に訴えることが少なく、医師がドライアイと疑って診断しなければ、見つかる病気ではないといわれています。

シェーングレン症候群は自己免疫疾患の一つ

人の体内には細菌やウイルスなどの外敵が入ってくると、自分の構成成分と違うとみなし、排除しようとする力が働きます。
これが免疫力ですが、この機構があるからこそ、人は自分の体を保護することができています。

免疫機構は血液成分の白血球が主に活躍し、体内をくまなくパトロールし、外敵の侵入がないかどうか確認します。
しかしこの機構が来るってしまい、自分の体なのに自分の体、構成成分ではないと認識し、外敵を攻撃するように自分を攻撃してしまう疾患がシェーングレン症候群です。

自己免疫疾患には、関節リウマチ、全身性エリテマトーデスなどの病気がありますが、困ったことにシェーングレン症候群と別の免疫疾患が一緒に発症するということも多いです。
この場合、続発性シェーングレン症候群といいます。

40歳以降の女性は注意が必要

この病気は男女比率が1対9となっていて、女性に多い病気です。
特に、40歳以降の女性に多いということがわかっています。

目の症状として起こる目やにがおくなる、ねっとりした目やにが出る、目の疲労を感じる、痛い、幕がかかったように見えるなどの症状があります。
シェーングレン症候群の患者さんのうち、目が疲れているように感じるという方は全体の6割といいますので、目の症状が強く出ることも特徴です。

口腔症状としてはドライマウス、また関節が痛むなど、リウマチと同じような症状を訴える方もいます。
関節リウマチとシェーングレン症候群が合併することもあるので、専門医師にしっかり見てもらい、治療を考えてもらうことが求められます。

血管炎や呼吸器などに症状が出てくる人もいるので、乾きの症状が出てきたら、早い段階でしっかり検査を行い、シェーングレン症候群なのかどうかはっきりさせておくことが必要です。